【理美容師 会話力⤴】カジュアル言葉とフォーマル言葉。
『会話力がない』と店長によく言われるんですが、何が悪いのかわからないんです」
勉強会で若手スタッフの方から相談を受けました。
たとえばですが、
「必要な情報(商品やサービスの説明)が抜けている」のであれば、
「これを話しに足して」と言われるでしょう。
会話中の「事実関係が間違っている」のであれば、「もう一度、よく調べて見て」と言われるでしょう。
でもホント困るのは、漠然と「会話力がない」と言われてしまうケース
「何となく全体的に稚拙」という印象なので、店長も具体的な指示がしにくいのです。
この「何となく稚拙」な会話になってしまう原因の半分は、
「カジュアル言葉」と「フォーマル言葉」の使い分けができていないことにあります。
「カジュアル言葉」とは、プライベートの会話やメールなどに用いられる言葉。
多少あいまいであっても、会話的に間違っていても許されます。
「フォーマル言葉」とはビジネス文書や論文、新聞記事など公的な文章に用いられる言葉。
こちらは「型」が決まっていて、正確さを求められる会話です。
たとえば、「お母さん」はカジュアル言葉。
これをフォーマル言葉にすると、
自分のお母さんなら「母」。
世間一般のお母さんたちの話であれば「母親」。
学校の文脈であれば「保護者」という表現もあります。
同じように
「おじいさん」は「祖父、高齢者」。
「お金持ちと貧乏な人」は「富裕層、高所得者/貧困層、低所得者」などなど。
フォーマル言葉に変換すると単語の数が増えますね。
そうです。カジュアル言葉は1語で何通りもの意味になるため、「あいまい」なのです。
似たようなものと区別し、厳密さを高めたのがフォーマル言葉なのです。
たとえば
「こわれた」といっても見た目でわかる部分なら「破損した」、
見た目は変わっていないなら「作動しない、不具合が生じる」。
「おわる、やめる」も全ての作業が終わったなら「完了」、
不完全なのに何かの事情で作業を終えるなら「終了」。
フォーマル言葉に変換した方が、意味は正確に伝わります。
「シャンプー台がこわれたため、13時より修理をはじめ、15時に終わった」
これではシャンプー台のどこが壊れたのか?水が出なくなったのか?
直ったのか明日作業を再開するのか、よくわかりません。
報告ではカジュアル言葉を使ってしまうと、
「報告者が知っている現場の詳細」が丸められ、聞き手に伝わらなくなってしまうのです。
「シャンプー台が作動しなくなったため、13時より修理を開始。15時に修理完了」
これならハッキリします。
ビジネス会話で店長にダメ出しされているみなさん、
次は「フォーマル言葉」を意識して話してみてください。
(おまけ)
では、「フォーマル言葉」のボキャブラリーを増やすにはどうするか?
一番のおすすめは「ニュースを耳でよく聞くこと」です。
テレビやラジオのアナウンサーは「フォーマル言葉」のプロ。
彼らの口調を「聞き流す」だけでも、「聞き覚えのあるフォーマル言葉」が蓄積されていきます。
是非、試してみてください。
☟こちらの理容師の方も、話し手としてとても分かりやすく☟
お客さまとの会話力を発揮している実例です。
是非、一読してみてください。
Blog記事 『スマホからの情報量が理容室の来店決め手』
要点チェック☑
チェック1 店頭での会話、2つの言葉(カジュアル・ホーマル)を意識して会話していますか。
チェック2 会話力が身に就けば、文章力もアップして「正しい言葉」使いが身につきますよ。