〈サロン教育〉「結論は先か後か」問題を解決するヒントは、チコちゃんが叱られない理由にあった
最近の若い美容師さんは大変ですね!
前回に引き続き、入社(中途入社)間もないスタッフさんから
こんな相談を受けました。
店長に「筋道立てて説明したら『さっさと結論言え!』とすごく叱られました。
逆に結論から言うと『ちゃんと説明しなきゃわからん!』と叱られたんです。
どうしたらいいんでしょう?」と。
本人にとってはとっても切実な悩みですね。
なので、こんな例え話をしてあげました。
「口紅指数(リップスティックインデックス)」の話し。
「不景気になると、ブランド物の口紅がよく売れるようになります」
「さて? どういうことでしょうか?」
このときの「どういうこと?」は「納得いかない」という意味。
不景気で「売れない」ならわかるけど「売れる」って、おかしくない?
しかもブランド物の口紅に限定する必要ある?
デタラメ言ってない??と、不信感が募るんですね。
「不景気になると、効果なバッグや洋服は買えなくなるので、
手頃な口紅でプチ贅沢を楽しむ人が増えるんです」
これなら納得してもらえるでしょう。
【不景気→( )→口紅が売れる】
この途中の因果関係が抜けていると、聞いている方は納得いかないわけです。
機嫌の悪いときだと、「ちゃんと説明せい!」と叱られるわけです。
かといって途中経過からしゃべり始めると、今度は「さっさと結論を言え!」と叱られるんですよね。
こういうときは、一言加えるといいんです。
「不景気になると、“結果的に” 口紅が売れるんですよ」と。
“結果的に” が加わると、ちゃんと筋道がありそうに聞こえます。
意外な結論にも、意味がありそうな気がします。
「◯◯すると、“結果的に” △△になるんです」
結論を先に言うときの安全パターンです。
サロンですと・・・・。
・カラーをすると、”結果的に”ダメージがなくなるんです
「最近では、良質な薬剤が増えてきているので
カラーをしても以前と比べてダメージが極端に少ない」
・カットをすると、”結果的に”売り上げがさがるんです
「カットだけでは、労働生産性が悪いのでカット+αのセットコース
による提案が必要」
ちなみに、
「途中が省略されて意味不明」というのを
逆に利用しているのがNHKの「チコちゃんに叱られる!」ですね。
「日本の道路が左側通行なのはなぜ?」に対するチコちゃんの答えが
「殺し合いになるから」。
はあ? となりますけど、
そのあとVTRを見るとみんな納得するんですよね。
(武士がすれ違うときに左に差した刀同士がぶつかると喧嘩になるため、
江戸時代から左側通行がルールになっていたそうです)
チコちゃんが途中をすっ飛ばした結論を言っても叱られないのは
そのあとのVTRで謎を解いてくれると認識されているからです。
「◯◯すると、“結果的に” △△になるんです」
結論を先に伝えるときは、この話法を用いましょう。
チコちゃんのように愛される?
報連相ができる・・・んじゃないかと思います。
要点チェック☑
チェック1 貴方は”結論が先”ですか?それとも”説明が先”ですか?
チェック2 結論➪説明の因果関係を省くときは、この話法を用いてますか?