【美容師 多摩】美容師が繰り返してきた強烈な言葉とは
美容師が繰り返してきた言葉とは
日々の知恵と改善により、デザインづくりの場を高めていくために、
とある美容室で繰り返し言われている言葉があります。
「者に聞くな、髪に聞け」
者とは人のことであり、髪とは目の前のお客様の髪のことです。
現場の美容師から聞いたことと、実際に現場で起きていることが食い違っていることがよくあります。
ですから、管理職の立場にある人は、スタッフからの情報に頼り切るのではなく、
実際に自分の目で現場を見て、何が起きているかをつかまなければなりません。
「やってみせ、やらせてみて、フォローする」
「やらせてみて」までは実施していても、その後の「フォローする」までを徹底している
美容室はほとんどありません。
教えたことを本当に守り、実践するまでフォローすることが重要なのですが、
実際には、「たぶんやっています」というレベルにとどまっているケースが多く見受けられます。
「教えたとおりにやっています」と言い切れるところまできっちりフォローしていかなければなりません。
現場では、目先の問題に振り回され、事の本質を見失ってしまいがちです。
「あなたは誰から給料をもらうの?」
この質問に対して、店長の名や美容室をあげるのではなく、給料はお客様からいただいている、
ということを出発点にすることで、サービスやコスト意識にも気を配ったお客様第一主義の
デザインづくりが実践できるのです。
訪問した美容室の管理レベルは、現場で作業をしているスタッフさんに、
「この薬剤はどこのですか?」と聞いてみればだいたい分かります。
「よく分かりません」という答えには、「自分は誰から給料をもらっている」という問題意識は見受けられません。
一人ひとりが、「この薬剤はこういう工程をたどり、最終的にこのような商品になって私たちのもとへ届けられます」と答えるところまで持っていくことができれば、その美容室の現場レベルは相当なものになっているに違いありません。
ある美容師の方が言っておりました。
「陸上のバトンリレーのようにやりなさい」と…。
仕事のやり方を、このような言葉で表現しておられました。
陸上のリレー競技では、前の走者から次の走者へとバトンを渡すバトンゾーンがあります。
そのゾーン内であればどこで渡してもいいのです。
バトンゾーンを有効に使うことで前走者と次走者の引き継ぎが円滑になり、全体のタイムを縮めることができます。
これは仕事も同様で、例えばベテラン美容師から新人アシスタントにバトンを渡す場合、ベテランはバトンゾーンのギリギリのところまで走って新人アシスタントを助けてやればいい。
バトンゾーンがあることで、自分の範囲を超えて仕事をしたり、アクシデントが起きた時には逆に助けてもらったりできます。
お互いに自分の領域を少し超えながら、仕事を進めていくことで
強固な助け合いとなってリレーを走りきることができるのです。