サロンアンケートはただ吸い上げるだけの「ツールではない」
先月、ディズニーシー近くのホテルに宿泊した際、
部屋に入るとテーブルの上に1枚の用紙が置いてありました・・・・
ホテルの「アンケート用紙」です。そう総支配人宛のアレです・・・
そのアンケート用紙を見るたびにちょっと残念な気持ちになります
今回は、リピーター作りに役立つアンケート作りについてのお話しです
「アンケート用紙」は、誰のため?
お客様の目線で商品やサービスを評価していただき、
改善点を発見することで、更なる満足を得て頂くためのモノ。
これがアンケート用紙本来の役割としての見解かと思います
もちろん、この目的のためにアンケートを実施する事は大切です
しかし、皆さんアンケート用紙にはもう1つの役割があることご存知でしょうか?
それは「売る側」の想いを発信することで、お客様にご理解していただく為のツール
と言えばいいでしょうか?
アジアン料理屋だけど「〇〇屋」が出てこない
今もわたしの住んでいる駅前近くにありますが、
この地域では珍しく「タイ料理屋」のガパオが名物なお店で
私も好きでちょくちょくお店に行っていました。
お店は、タイの調度品やら装飾品やらで
店内はほぼ全てタイのモノ。そんなとってもこだわりのあるお店でした
タイ好きな人は是非行ってもらいたい!そんなお店ですが、
ある日店内のお客様(おば様)がお友達に電話をしている声が聞こえました。
「そうそう。今あのアジアン風のお店にいるから!」
その声を聞いて思わず「そうだけど、ここはタイ料理屋なのに・・・・」と
そっかぁ、「タイ」というコンセプトが伝わってないのかな~と・・・・
やはりよっぽど好きな人でない限り、アジア系の装飾品は全て同じに見えてしまうのかも
ガパオという料理も全てアジア料理だと思われてしまう
なのでお店では、「アンケート用紙」が必ずどのテーブルにも置いてあります
「アンケート用紙の中身」は?
「当店はオーナー夫婦のタイ好きが高じ、
家具調度品等の全てをタイから直輸入しております。
タイがテーマの当店、お客様はタイに行かれた事がありますか?」
これがお店の質問でして・・・・
次に
「お客様がイメージする「タイ」についてお聞かせください」
といった感じの質問が続いて・・・・
このお店は、味や接客について「お伺い」するのではなく、
当店は「タイ」をイメージしたお店なんです!
という情報を提供するツールとしてアンケートを利用していたというワケなんです
さて、お客様にどのような変化が訪れたでしょう?
お客様と「タイ」についての会話で盛り上がる機会が圧倒的に増えているみたいです
店内にはタイに行った時のアルバムがどっさりと置いてありました(笑う)
「タイ」というキーワードが独り歩きし、タイ好きの方や、
タイから留学で来ている学生さん達がアチコチから来て下さるみたいでした
そして、誰も「アジアン料理屋」と呼んではいませんでした(笑)
アンケートは「吸い上げる」だけのツールではない
お客様にとって家や車など高額な出費を伴う買い物以外は、
商品や美容室のコンセプトなど、売り手の想いが重要視される事って
そんなにない気がいたします!
お客様は、意外とそんなにじっくりと見たり聞いたりしてくれないものですから・・・
だからと言って、これがウチのコンセプトです!
と押し付けてもお客様は真剣に向き合ってはくれません!
そこで、アンケート用紙の出番になります
「なるほど!そうだったんだー!」となる訳です
ごく自然な流れで”美容室のコンセプト”を理解していただくのに最適なツールではないでしょうか?
それが、アンケート用紙です
是非、いろいろなご質問でお試しください
要点チェック☑
☑チェック1 アンケートは、ただ設問するだけではなく、「売り手」のコンセプトや想いを載せることが大切です!
☑チェック2 アンケートは、お店を改善する為だけではなくお店を売り込むものでもあります