値引き販売をやめた本当の理由

値引き販売をやめたお店の真実

毎年、売上を伸ばし続けている、業績好調なスポーツ専門店があります。

今年も売上が10%伸びました。しかも、何と粗利益が20%も伸びたとのことです。

いまどき珍しい話ですね。

店主にその原因を尋ねました。

すると、「特別に大したことはしていない」とのこと。

取り扱い商品を増やしたわけでもなく、店頭イベントを行ったわけでもありません。

 

ただし、一つだけ今までと違っていたことがあります。それは、販売価格です。

一般的に、スポーツショップは店頭の商品を1~2割ほど値引きをして売るのが当たり前になっています。

このお店もそうでした。ところが、主力メーカーさんの一部の商品を定価で売り始めたところ、

売上と利益が上がったと言うのです。

 

なるほど

 

では、なぜ定価で売り始めたのでしょう。

それは、メーカーさんの販売政策に賛同したからです。

 

実は、スポーツ用品のネットショップが登場して以来、

スポーツ用品の販売価格が大きく乱れています。

 

大手ブランドの新製品が発売と同時に4割引きで売られるということもあるくらいです。

販売価格はお店の自由とはいえ、そうした売り方をされれば少なからず他のお店にも影響が出ます。

メーカーさんにとっても、長い時間をかけて開発した商品を最初から4割引きで売られてはたまりません

ブランドイメージの低下にもつながります。

 

そこで、メーカーさんは考えました。

ネットショップでの価格の乱れをなくすために、一部の商品に限って、

定価販売してくれるお店だけに卸すことにしたのです。

 

価格の思い込み

この政策が功を奏しました。

今回のお店も、それまで1~2割引きで販売していた商品を定価で販売することにしたのです。

自分のお店だけということではありません。

 

メーカーさんは、全国のお店に対しても同じ政策を打っていきます。

それならば価格条件は他のお店も一緒なので、メーカーさんの政策に同意して定価販売を始めました。

 

するとどうでしょう・・・。

 

その結果、このお店の全体の売上や利益を押し上げることになりました。

当たり前と言えば当たり前です。

それまで1~2割引きで売っていた商品を定価で売れば、その分、単価や粗利益が上がります。

自分のお店で仕掛けた販売戦略ではないけれど、メーカーさんの政策に応えた結果、成果につながったのです。

 

 

ここで、この店主ははたと気付きます。

「スポーツ用品は定価でも売れるのだ」。

つまり、1~2割引きしなければ売れないというのは、単なるお店の思い込みでしかなかったのです。

ある意味、スポーツ用品業界の常識であった値引き販売がひるがえりました。

 

スポーツショップは、どのお店もお互いに同じような商品ばかりを揃えて売っています。

ですから、同じ商品ならば安いところで買う、というのがお客様の心理です。

本来ならば、お店としては価格以外のところで価値を提供したいところでしょう。

 

しかし、現実はそうはなっていません。

結局、価格競争に明け暮れています。

それが、スポーツ用品業界の発展を遅らせている要因の一つかもしれません。

その状況を、今回のメーカーさんは何とかしたいと考えたのでしょう。

 

実に立派だと思いました。

 

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必ず、どこかにヒントがある

 

それはともかく、ネットショップの価格攻勢が業界に一つの危機意識をもたらしました。

メーカーさんにとっては、大切な商品を安く売られるのはたまりません。

そこで「定価販売」を政策にしました。

その結果、お店は「定価でも売れる」と感じ始めたのです。

 

すると、

 

今以上に売上も利益も上がっていきます。

これは今回ご紹介したお店だけではないでしょう。

「定価販売」をうまく活用したお店は、いい結果につながっているはずです。

 

では、この状況は今後も続いていくでしょうか。

私は、ぜひ続いていって欲しいと思っています。

そのためにはどうしたらいいでしょう。

 

わたしは、こう考えます。

 

お店は、メーカーさんの政策だけに頼っていてはいけません。

今回の政策から得られるヒントを、お店の販売に活かすことが大切です。

これは、どの業界にも同様に言えることです。

 

もちろん、理美室にも・・・。

 

例えば、「定価で販売できる商品を増やす」ということが一つのヒントになります。

今の理美容室の中で、定価にしても売れる商品はないか、一度真剣に探してみてください。

探せば、たくさん見つかるはずです。

そして、現在販売している商品を定価で売ることに抵抗があるのなら、

次に入荷する新商品から定価で売るという方法もあります。

 

 

また、「他の理美容室と同じものばかりを売らない」ということを、今回の話の中からつかめないでしょうか。

いえ、今までと違ったメーカーや違うブランド商品を扱うということではありません。

「同じもの」なのに「同じものではない」売り方(切り口を変える)は考えられませんか。

 

 

例えば、「セット販売」はいかがでしょう。

ドライヤーやアイロンなどの美容機器に、店舗オリジナルグッズをつけてパッケージ販売をしたり、

縮毛矯正に、次回予約回数券などを組み合わせて売るといったことです。

アイデア次第で、同じ商品が他のお店とは違った商品になります。

そうすれば、客単価も高くできますし、粗利も高くなるはずです。

 

ともあれ、何でも1~2割引きにしなければ売れないという慣習から早く抜け出したいものです。

 

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要点チェック

 

チェック1 お店の慣習・慣例ってなんですか?今一度考察してみましょう。

 

チェック2「 同じ商品でも切り口を変えて」販売方法に変化を!

 

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